教育訓練給付 講座くらべ

教育訓練給付金とは?制度の全体像と3区分をやさしく整理

教育訓練給付は、厚生労働大臣が指定した講座を受けて修了すると、支払った受講費用の一部が雇用保険から戻ってくる国の制度です。給付には3つの区分があり、対象なら戻る割合と上限が変わります。この記事では制度の全体像、3区分の早見、どんな人がいくら戻るかの概観、対象講座の探し方までを先にまとめます。

この記事でわかること
  • 教育訓練給付の3区分と給付率・上限の早見
  • 対象になる人の条件と、いくら戻るかの概観
  • 対象講座を厚生労働省の検索システムで探す方法

教育訓練給付金とは何か

まず制度の前提を3点だけ押さえます。ここがわかると、自分が対象かどうかの見当がつきます。

制度の前提となる3点
  • 厚生労働大臣の指定講座を受講・修了すると、支払った受講費用の一部が雇用保険から支給される国の制度です。
  • 給付の区分は一般・特定一般・専門実践の3つで、区分ごとに戻る割合と上限が異なります。
  • 対象になるかどうかや戻る金額は、受講する人の要件や講座の指定区分で変わります。一律ではありません。

原則として、受講料は一度自分で全額を支払い、修了後に申請して戻ってくる後払いです。対象なら戻りますが、受給を保証する制度ではないため、本サイトでは目安として整理しています。

級や講座名だけでは対象かどうか・どの区分かは判断できません。対象可否は講座ごとの厚生労働大臣の指定で決まります。受講前の確認方法はこの記事の後半で案内します。

3区分の早見 — 給付率と上限

3つの区分は、対象とする講座の性質と戻る割合が違います。まず全体像を下のカードで確認し、続けて各区分の手続きや位置づけの違いを押さえてください。

給付の3区分と給付率・上限のちがい

区分により給付率・上限が異なります。

一般教育訓練
給付率20%
上限10万円
対象例簿記・FP・宅建など
特定一般教育訓練
給付率40%(最大50%)
上限20万円(最大25万)
対象例一部の資格講座
専門実践教育訓練
給付率50%(最大80%)
上限年40万円(最大64万)
対象例看護・専門職など

給付率・上限は区分や講座で異なります。特定一般の最大50%、専門実践の最大80%は、受講開始日が令和6年(2024年)10月1日以後の場合に適用される改正後の数値です。最新の区分・指定番号は厚生労働省 教育訓練給付制度 検索システムでご確認ください(出典: 厚生労働省)。

  • 一般教育訓練給付: 事前手続きが不要で、受講料を払って修了したあとに申請する後払いです。比較的取り組みやすい資格講座が中心で、簿記や宅建の講座はこの区分の対象が多くなります。20%相当額が4,000円以下のときは支給されません。
  • 特定一般教育訓練給付: 一般より戻る割合が手厚い一方、受講開始前の事前手続きが必要です。受講後に資格を取得して就職等をすると、上乗せの対象になります(上乗せ後の最大値は受講開始日が2024年10月1日以後のものに適用)。
  • 専門実践教育訓練給付: 看護や専門職など中長期の訓練が中心で、受講中・資格取得後・修了後の段階に応じて給付が増える仕組みです。事前手続きと長期の受講が前提で、年間および通算の上限が設けられています。
上のカードの給付率・上限が早見です。特定一般の最大50%、専門実践の70%・80%は、いずれも受講開始日が2024年10月1日以後のものに適用される数値で、上乗せには資格取得・就職や賃金上昇などの条件があります。

区分ごとの違いをもう少し詳しく知りたい場合は 3区分(一般/特定一般/専門実践)の違い を、戻る金額の計算は いくら戻るか(給付率・上限・対象経費・計算例) をあわせてご覧ください。

どんな人が、いくら戻るか

対象になるかは、おおまかに在職中か離職中かと、雇用保険の加入期間で決まります。ここでは概観だけ示し、数え方の細部は条件ガイドに渡します。

一般・特定一般のおおまかな目安です(専門実践の初回利用のみ加入期間2年以上)。

  • 在職中の人: 受講開始日に雇用保険の被保険者で、加入期間が原則3年以上(初めて利用する場合は1年以上)。
  • 離職した人: 離職日の翌日から受講開始日までが原則1年以内で、かつ加入期間が3年以上(初回1年以上)。
  • 2回目以降の利用: 前回受給した講座の受講開始日から今回の受講開始日の前日までに3年以上経過していること。

こういう人向け: 一般区分でまず取り組みやすいのは、会社員として雇用保険に3年以上加入していて、簿記や宅建などの資格講座を検討している人です。対象なら受講料の20%(上限10万円)が目安として戻ります。

妊娠・出産・育児・疾病などで30日以上受講を始められない場合は、適用対象期間を延長できる仕組みがあります。加入期間の数え方や延長の上限、再利用のルールといった細部は 受給条件の確認 で整理しています。

区分でいくら変わるか — 一般20%の例

もっとも利用しやすい一般区分(給付率20%)で、受講料と実質自己負担の関係を1例で示します。あくまで目安で、実際の金額は対象経費の範囲や個別の要件で変わります。

給付額の目安 — 例: 一般教育訓練給付(給付率20%)で対象経費5万円の講座を受けた場合

受講料50,000円
給付額(20%)10,000円
実質自己負担40,000円

20%相当額が4,000円を超える場合の目安。対象経費や個別の要件で金額は変わります(出典: 厚生労働省 / 取得日 2026年6月4日)。

対象経費が10万円の講座なら、目安として約2万円が戻り、実質自己負担は約8万円です(いずれも20%相当が4,000円超のとき)。給付率がかかるのは入学料・受講料などの対象経費で、テキスト代や受験料など対象外の区分があります。

対象経費の範囲は講座や年度で扱いが変わることがあります。実際の支給額は受講する人の要件で変わるため、ここでの金額はあくまで目安です。

対象講座の探し方と、次に読むガイド

自分が受けたい講座が給付の対象か、どの区分かは、厚生労働省の検索システムで個別に確認します。

  1. 教育訓練講座検索システムを開く厚生労働省の教育訓練講座検索システムで、講座名・資格名・地域などから検索します。
  2. 対象可否と区分・指定番号を確認する各講座に指定番号があり、一般・特定一般・専門実践のどれに当たるかを講座単位で確認できます。
  3. 受講前にハローワークで要件を確認する受講開始前に教育訓練給付金支給要件照会票を本人確認書類とともに住所地を管轄するハローワークへ提出すれば、対象かどうかを事前に照会できます。
2024年2月1日以降、支給申請や受給資格確認は窓口に加えて電子申請(e-Gov)・郵送・代理人でも可能です(個人の電子署名は不要)。申請に必要な書類と流れは 申請の流れと必要書類 にまとめています。検索システムの使いこなしは 対象講座の探し方 をご覧ください。

具体的な講座えらびは、受講料から給付を引いた実質自己負担で比べると判断しやすくなります。簿記講座の実質自己負担ランキングでは多くが一般(20%・上限10万円)対象、宅建講座の実質自己負担ランキングでは多くが一般対象で、毎年の法改正があるため最新年度教材への対応が重要です。

本サイトは制度の一般的な解説であり、個別の受給可否を保証するものではありません。支給可否や金額は受講する人の要件で変わります。最終的な確認は厚生労働省・住所地を管轄するハローワーク・各校の公式情報で必ず行ってください。

よくある質問

教育訓練給付金とは何ですか?

厚生労働大臣が指定した講座を受講・修了すると、支払った受講費用の一部が雇用保険から支給される国の制度です。給付の区分は一般・特定一般・専門実践の3つで、区分ごとに戻る割合と上限が異なります。原則として受講料は一度全額を自分で支払い、修了後に申請して戻ってくる後払いです。対象になるかどうかや金額は、受講する人の要件や講座の指定区分で変わるため一律ではありません。受けたい講座が対象かは厚生労働省の教育訓練講座検索システムで確認し、要件は住所地を管轄するハローワークでご確認ください。

教育訓練給付金はいくら戻りますか?

区分によって異なります。一般教育訓練給付は給付率20%で上限10万円、特定一般は40%で上限20万円(条件を満たすと最大50%・上限25万円)、専門実践は受講中50%から最大80%・上限64万円(最長3年・10年通算で上限192万円)です。たとえば一般区分で対象経費が5万円の講座なら、目安として約1万円が戻り実質自己負担は約4万円になります。いずれも目安で、対象経費の範囲や個別の要件で金額は変わります。正確な額は厚生労働省の案内や住所地を管轄するハローワークでご確認ください。

誰でも教育訓練給付金をもらえますか?

誰でも受けられるわけではありません。一般・特定一般では、在職者は受講開始日に雇用保険の被保険者で加入期間が原則3年以上(初めての利用は1年以上)、離職者は離職日の翌日から受講開始日までが原則1年以内で加入期間が3年以上(初回1年以上)が目安です。専門実践の初回利用は加入期間2年以上が必要です。2回目以降は前回の受講開始日から3年以上の間隔も必要です。対象かどうかは受講前に支給要件照会で確認でき、最終的には住所地を管轄するハローワークでご確認ください。

3つの区分はどう違いますか?

一般教育訓練給付は給付率20%・上限10万円で事前手続き不要、比較的取り組みやすい資格講座が中心です。特定一般は給付率40%・上限20万円で、受講後に資格取得・就職等をすると最大50%・上限25万円になり、受講開始前の事前手続きが必要です。専門実践は受講中50%から最大80%・上限64万円(10年通算で上限192万円)と手厚い一方、事前手続きと長期の受講が前提です。詳しい違いは3区分の違いのガイドで、対象講座の区分は厚生労働省の教育訓練講座検索システムでご確認ください。

対象になる講座はどこで探せますか?

厚生労働省の教育訓練講座検索システム(https://www.kyufu.mhlw.go.jp/kensaku/)で、講座名・資格名・地域などから検索して個別に確認します。各講座には指定番号があり、一般・特定一般・専門実践のどの区分かも講座単位でわかります。級や講座名だけでは対象可否や区分は判断できません。受講前には支給要件照会票を住所地を管轄するハローワークへ提出すれば、自分が対象かどうかを事前に照会できます。最終確認は検索システムとハローワーク、各校の公式情報で行ってください。

簿記や宅建の講座も対象になりますか?

簿記講座は多くが一般教育訓練給付(給付率20%・上限10万円)の対象です。宅建講座も多くが一般の対象ですが、毎年の法改正(民法など)があるため最新年度の教材に対応した講座を選ぶことが重要です。ただし対象可否や区分は講座ごとの厚生労働大臣の指定で決まるため、講座名や級だけでは判断できません。受けたい講座が対象かは厚生労働省の教育訓練講座検索システムで確認し、本サイトの簿記・宅建ランキングで実質自己負担を比べたうえで、各校の公式情報もご確認ください。

関連ページ

出典

本ガイドは厚生労働省・ハローワークの公開情報をもとに作成した一般的な解説です。給付の支給可否・金額は受講する人の要件で変わります。最新の制度・対象講座・指定番号は、厚生労働省 教育訓練講座検索システムおよび住所地を管轄するハローワークで必ずご確認ください(制度数値の確認日: 2026年6月4日)。