一般・特定一般・専門実践の違い - 教育訓練給付の3区分を比べる
一般・特定一般・専門実践の3区分は、給付率・上限額・対象者・受講前の手続きが大きく異なります。この記事では4つの軸で違いを並べ、自分がどれに当てはまるかを判断できるよう整理しました。簿記や宅建の講座は一般が中心という点もあわせて確認できます。
- 3区分の給付率と上限額の違い(20%/40%/最大80%)
- 事前手続きが要る区分・要らない区分の見分け方
- 簿記や宅建の講座は一般教育訓練給付が中心という整理
3区分の違いをひと目で(給付率・上限・手続き)
教育訓練給付は、講座のレベルや目的に応じて一般・特定一般・専門実践の3区分に分かれます。給付率が上がるほど対象講座は中長期のキャリア形成向けになり、受講前の手続きも増えます。給付率と上限額は下の図にまとめました。
給付の3区分と給付率・上限のちがい
区分により給付率・上限が異なります。
給付率・上限は区分や講座で異なります。特定一般の最大50%、専門実践の最大80%は、受講開始日が令和6年(2024年)10月1日以後の場合に適用される改正後の数値です。最新の区分・指定番号は厚生労働省 教育訓練給付制度 検索システムでご確認ください(出典: 厚生労働省)。
- 一般教育訓練給付: 3区分のうち最も身近で、事前手続きが不要です。受講料を一旦自己負担し修了後に申請する後払いで、簿記・宅建などの講座の多くがここに当てはまります。給付率と上限は図の左カードのとおりです。
- 特定一般教育訓練給付: 一般より給付率が高い分、受講前の事前手続きが必要です。受講後に資格を取得して就職等をすると上乗せされる仕組みがあります。具体的な数値は図の中央カードを参照してください。
- 専門実践教育訓練給付: 看護や専門職など中長期のキャリア形成向けの講座が対象で、受講中から段階的に給付率が上がります。最長3年・10年通算の上限が設けられ、事前手続きが必要です。数値は図の右カードのとおりです。
どの講座がどの区分に指定されているかは講座ごとに決まり、級や講座名だけでは判断できません。受けたい講座の区分・給付率は、厚生労働省の教育訓練講座検索システムで講座名や資格名を入力して必ず個別に確認してください。
事前手続きの有無 - ここが一番の分かれ目
3区分で実際の動き方が最も大きく変わるのが受講前の手続きです。一般は手続き不要、特定一般と専門実践は受講を始める前に必須の手続きがあります。
- 受講前にハローワークでの手続きは不要
- 受講料を一旦全額自己負担で支払い、修了後に申請する後払い
- 申請期限は修了日の翌日から原則1か月以内
特定一般・専門実践は、受講を始める前に次の手続きが必須です。一つでも欠けると給付の対象になりません。
- 訓練前キャリアコンサルティングを受ける
- ジョブ・カードを作成・交付してもらう
- 受講開始日の2週間前までに、住所地を管轄するハローワークで受給資格確認を行う
自分はどの区分に当てはまるか
区分は受講者ではなく講座側に指定された区分で決まります。まず受けたい講座の区分を確認し、そのうえで自分が受給要件を満たすかを見るのが基本の流れです。
- 受けたい講座の区分を検索システムで確認する教育訓練講座検索システムで講座名・資格名を入力すると、一般/特定一般/専門実践のどれか・給付率が表示されます。
- 自分の雇用保険の加入期間(支給要件期間)を確認する在職者は原則3年以上(初めて利用する場合は1年以上)。専門実践の初回利用のみ2年以上が目安です。
- 離職している場合は受講開始までの期限を確認する離職日の翌日から受講開始日までが原則1年以内(適用対象期間)であることが条件です。
こういう人向け: 短期間で取れる資格を後払いで学びたい方は一般、中長期のキャリア形成を見据える方は特定一般・専門実践が候補になります。
簿記・宅建は一般教育訓練給付が中心
このサイトで扱う簿記・宅建の講座は、多くが一般教育訓練給付(20%・上限10万円)の対象です。短期で取得を目指す資格は一般に収まりやすい、と覚えておくとおおまかな見当がつきます。
- 簿記講座: 多くが一般教育訓練給付(20%・上限10万円)の対象です。事前手続き不要で、修了後に申請する後払いです。
- 宅建講座: 多くが一般の対象です。毎年の法改正(民法など)があるため、最新年度の教材に対応した講座を選ぶことが重要です。
ただし級や講座名だけでは対象可否・区分は判断できません。同じ資格でも講座ごとに指定の有無が分かれるため、申し込み前に検索システムで個別確認してください。
よくある質問
一般・特定一般・専門実践の違いは何ですか?
3区分は給付率・上限額・対象講座・受講前の手続きで異なります。一般は給付率20%・上限10万円で事前手続き不要、特定一般は40%・上限20万円(資格取得・就職等で最大50%・上限25万円)で事前手続きが必要、専門実践は受講中50%から段階的に最大80%(上限64万円)まで上がり、最長3年・10年通算で上限192万円、事前手続きが必要です。最大50%や70%・80%は受講開始日が2024年10月1日以後に適用される数値です。どの講座がどの区分かは講座ごとに決まるため、厚生労働省の教育訓練講座検索システムで個別に確認してください。
自分がどの区分に当てはまるかはどう判断しますか?
区分は受講者ではなく講座側に指定された区分で決まります。まず受けたい講座が一般・特定一般・専門実践のどれに指定されているかを教育訓練講座検索システムで確認し、そのうえで自分が雇用保険の加入期間(支給要件期間)などの受給要件を満たすかを見ます。在職者は原則3年以上(初回は1年以上、専門実践の初回のみ2年以上)が目安です。対象かどうか迷う場合は、受講開始前に教育訓練給付金支給要件照会票を住所地を管轄するハローワークへ提出して事前照会できます。
事前手続きが必要なのはどの区分ですか?
特定一般教育訓練給付と専門実践教育訓練給付は、受講を始める前の事前手続きが必須です。具体的には、訓練前キャリアコンサルティングを受け、ジョブ・カードを作成・交付してもらい、受講開始日の2週間前までに住所地を管轄するハローワークで受給資格確認を行う必要があります。専門実践は原則6か月の支給単位期間ごとに分割申請します。一般教育訓練給付は事前手続き不要で、修了後に申請する後払いです。手続きの要否は早めに住所地を管轄するハローワークで確認してください。
簿記や宅建の講座はどの区分になりますか?
簿記講座・宅建講座は、多くが一般教育訓練給付(20%・上限10万円)の対象です。一般は事前手続き不要で、受講料を一旦自己負担して修了後に申請する後払いです。ただし級や講座名だけでは対象可否・区分は判断できず、同じ資格でも講座ごとに指定の有無や区分が分かれます。宅建は毎年の法改正があるため最新年度教材に対応した講座を選ぶことも大切です。受けたい講座が対象か・どの区分かは、厚生労働省の教育訓練講座検索システム(https://www.kyufu.mhlw.go.jp/kensaku/)で必ず個別に確認してください。
給付率が高い区分のほうが得ですか?
給付率は区分ごとに一般20%・特定一般40%(最大50%)・専門実践は最大80%と上がりますが、受けられる区分は講座側の指定で決まるため、自由に選べるわけではありません。給付率が高い専門実践は中長期のキャリア形成向けの講座が対象で、受講前の事前手続きも必要です。短期で取得を目指す簿記・宅建などは一般が中心です。給付率がかかるのは受講料等の対象経費で、テキスト代・受験料など対象外の経費もあります。実際の区分と支給額は受講する講座と本人の要件で変わるため、教育訓練講座検索システムとハローワークで確認してください。
関連ページ
出典
本ガイドは厚生労働省・ハローワークの公開情報をもとに作成した一般的な解説です。給付の支給可否・金額は受講する人の要件で変わります。最新の制度・対象講座・指定番号は、厚生労働省 教育訓練講座検索システムおよび住所地を管轄するハローワークで必ずご確認ください(制度数値の確認日: 2026年6月4日)。